プリンセスウイングPvPのメタゲーム (脳内編)

はじめに

武装少女RPG プリンセスウイング』は新紀元社より発売されているTRPG

基本的にプレイヤーはGMの操作するエネミーと戦闘を行うのだが、なんとPvPができるとルールブックに明記されている。(PvPに関するルールは1ページしか書かれてないからオマケだと思うけど)

 

プリンセスウイングはしっかりデータが作りこまれているので、PvPをするなら自ずとキャラクター同士の相性や有利不利が発見され、「○○は強いが□□に弱い」といったいわゆる『メタゲーム』が発生するはずだ。

 

集合知(Twitter)で検索してみるのだ。

 

なんと誰もTwitterで呟いてないので俺がメタを回すのだ。

 

この記事はルールブックと2週間睨めっこして脳内で構築したメタゲーム予想を紹介し、実際にPvPに実戦投入した結果を記したものになる。

 

 

 

PvPのルール

身内でプリンセスウイングのPvPをすることになったのは、2022年の9月ごろ。つまりは、プリンセスウイングの1冊目の追加サプリメント『ヴァルキリーアイランド』が発売されてからになる。

よって、今回使用可能なルールブックは基本とヴァルキリーアイランドに二冊。

その他、具体的なルールは以下の通り。

  • ルールは基本的に基本ルールブックp124記載の内容に従う
  • キャラクター作成は初期作成で行う
  • プレイヤー2人 vs 2人
  • 味方同士でお互いの手札の内容を教え合うことができる
  •  戦闘開始前に、プレイヤー間での手札の入れ替えと、手札の引き直しはなし

 

メタゲーム予想

というわけで、上記ルールでPvPをやることになった。

PvPをやるからには、負けたくはない。なぜなら、負けると少なからずムカつくからだ。

負けないためには、まず『考えられる最強の機体』を作成し、それに負けないようにすれば負けないのだ。かしこいのだ。

 

ぼくのかんがえた最強の機体

最初に考えられた最強の機体が『プレシャスソード型』だ。

『プレシャスソード型』サンプルデータ

プリンセスコア:ラプンツェル

ウイングドライブ:ブルーウイング

特技:タクティカルステップ、マルチロック、グレイズウェポン

ライト♠ コスモスブレイド
レフト♣ バインドアンカー
トップス♡ ソードウイング

ボトムス♢

カウンターフィールド

バリエーション

ライト♠ ウェディンググローブ
レフト♣ プレシャスブラスター
トップス♡ マジカルシルクハット
ボトムス♢ アドバンスドスラスター

PvPでない通常のセッションで猛威を振るっている、推定最強の環境機体。

 

一言でいうと、「連撃による攻撃性能」に極振りした機体で、エネミーとの戦闘がだいたい1ラウンドで決着つくのは『プレシャスブラスター』のせいである。

 

具体的には、1ターンで8点のダメージを6~8回ほど繰り返せるので50~60点は平然と出してくる。プレイヤーのHPは多くても50点ほどなので、余裕で即死する。

 

データの詳細を解説すると、まず『プレシャスブラスター』は手札を捨てると攻撃回数が増える武装である。

当然、手札が少ないと攻撃回数が減るのだが、この構成は『ソードウィング』と『マジカルシルクハット』でその弱点を補っている。

『ソードウィング』は「射程1」の武装で攻撃するたびに1枚カードを引く武装

『プレシャスブラスター』は本来「射程3~4」なので、『ソードウィング』の効果を受けない。しかし、『マジカルシルクハット』は「武装の射程を広げる」効果を持ち、これにより『プレシャスブラスター』が「射程1~6」になり、「射程1」を含んでしまう。

よって、『プレシャスブラスター』で攻撃するたびに、カードを1枚引けるようになり、とんでもないダメージを出しながら、手札が減らないというおかしなことになるのだ。よくないのだ。

しかも、『マルチロック』で2体同時に攻撃してくるので、カードを引く数は2倍になるし、下手すれば2体同時に倒される危険性すらある。

 

まずは、『プレシャスソード型』を対策しないと、ゲームにすらならない。

行動値が高い方が先に動いて終わる。許してはいけない。

なぜなら、一方的に負けたら、少なからずムカつくからだ。

俺がメタを回して、コイツを殺さなければならない。

 

プレシャスブラスター絶対殺すマン

『プレシャスソード型』を一方的に封殺するために考案されたのが『ルーラーグレーテル型』である。

『ルーラーグレーテル型』サンプルデータ

プリンセスコア:グレーテルポット

ウイングドライブ:ホワイトウイング

特技:フィールドオブルーラー、ガードモーション、ディープブレス    

ライト♠ フェアリーバックラー
レフト♣ フェアリーバックラー
トップス♡ テンペストウイング

ボトムス♢

ルミナスコルセット

バリエーション

ライト♠ フェアリーバックラー
レフト♣ フェアリーバックラー
トップス♡ ディバイドリフレクション
ボトムス♢ アサルトレッグ

『フェアリーバックラー』はダメージを2点軽減する武装である。

本来、『フェアリーバックラー』は2個しか装備できないが、『グレーテルポット』の効果で4個まで装備可能になる。

『フェアリーバックラー』を4個装備するとどうなるか。

2×4=8点 軽減する。

 

加えて『フィールドオブルーラ』は1ラウンド中、全ての攻撃の対象を自身にする特技である。範囲攻撃だろうが、どこに味方が居ようが、全ての攻撃を吸い込む。

『フィールドオブルーラー』はこの手のカバーリング系のスキルで、TRPG界1位を争うレベルで強い。

 

『フェアリーバックラー』と『フィールドオブルーラー』を合わせることで、どんな攻撃も吸い込んで8点軽減する。

『ルーラーグレーテル型』そういう機体である。

 

『プレシャスブラスター』の欠点はダメージが8点+αしか出せないことで、『ソードウイング』はダメージを与えないと効果を発揮しない。

8点以上のダメージを出せない『プレシャスブラスター』は「常に8点軽減する『ルーラーグレーテル』」に勝てない。

 

つまり、

  『プレシャスソード型』 <<(超えられない壁)<< 『ルーラーグレーテル型』

これが『プリンセスウイング』に生まれた最初のメタゲームである。

この図式を発見した時は深夜だったが、あまりの興奮に私は布団に入っても眠れず、『ルーラーグレーテル型』のことで頭がいっぱいだった。

「面白くなってきたな。もっとメタを回して気持ちよくなろうぜ」

ただ、そんな思いだけが渦巻いていた。

時計は深夜3時。明日は仕事だった。

 

ルーラーグレーテル型をメタる

今回PvPで同卓する人たちは皆TCGプレイヤーであり、基本的に負ける気はない方々である。なぜなら、負けると少なからずムカつくからである。

彼らも私と同じように、色々を思考を巡らせて脳内メタゲームを回し、容易に『ルーラーグレーテル』までは辿り着くだろうと思った。

 

なので、次は『ルーラーグレーテル型』を対策する(メタる)必要がある。

 

『ルーラーグレーテル型』の対策案としては2案ある。

  1. 『フィールドオブルーラー』の効果を無視する
  2. 『フェアリーバックラー』×4のダメージ軽減を無視する

 

まずは、1.について。

今回のルールは2対2なので、ひとりが『フィールドオブルーラー』で味方を守り、もう一人が攻撃役を担う構成になると予想される。

『ルーラーグレーテル』は守りの機体であり、ダメージを弾くことはできるが、攻撃性能は皆無か低い。つまり、攻撃役さえ落としてしまえば、相手に勝ち手段がなくなるので事実上負けなくなる。

『フィールドオブルーラー』は全ての攻撃の対象を自身に変更するスキルだが、使用できるのはアクションフェイズであり、つまりは手番が回ってこないと使えない。

『ルーラーグレーテル』が動く前に攻撃すれば、『フィールドオブルーラー』の効果を無視できるのである。

 

行動値は正義

というわけで、行動値を上げまくればよいのだが、プリンセスウイングには案外と行動値を上げるスキルがない。

上を取って高火力で殴る戦法をやりづらくするためだろうか。(もしかしてPvPが考慮されている…!?)


その中でも、簡単に行動値をあげる方法としては、『アポロウイング』がある。

『アポロウイング』はシナリオ1回しか使用できないが、味方と自身の行動値を3あげる破格の性能を持つ。

「3」という数値は行動値上ではかなり大きく、『アポロウイング』を使用すれば、味方と共に相手の上を取ることができるだろう。

 

自身が攻撃役なら、相手の『フィールドオブルーラー』より先に攻撃できるし、盾役なら相手の攻撃より先に『フィールドオブルーラー』を発動できる。

 

『アポロウイング』最強か!?と思ったが、ここで問題が発生する。

行動値をあげる手段が乏しすぎるので、高確率でお互いに『グレーテルポット』で『アポロウイング』することになり、行動値が一緒になるのだ。

 

行動値が一緒になるとどうなるか。

ダイスを振ってランダムに先に動く方を決める。

つまりは運ゲーになる。

最初から運ゲーになるのは嫌だった。極力避けたい。

なぜなら、「運」だけで負けたら少なからずムカつくからだ。

私が世界で3番目に嫌いなのはポケモンの「こんらん状態」だ。

 

行動値が上を取られても何とかるようにしなくてはならない。

それは、私が少しでもムカつかないための唯一の方法だった。

 

8点軽減をブチぶく方法

『ルーラーグレーテル型』の対策案としては2案ある。

  1. 『フィールドオブルーラー』の効果を無視する
  2. 『フェアリーバックラー』×4のダメージ軽減を無視する

2.の方を考える。

8点軽減を無視する方法はたくさんある。

『フェアリーバックラー』は「武装攻撃」によるダメージを軽減するだけなので、要は武装攻撃以外でダメージを与えればいい。

 

簡単に思い付き、かつ強力なのが『衝突型』である。

プリンセスウイングでは、相手のいる方向へ移動すると、お互いに3点のダメージを受ける『衝突』が発生する。

この『衝突』によるダメージは「武装攻撃」ではないため、『フェアリーバックラー』で軽減できない。

 

『衝突』のダメージを増やす手立ては色々とあり、『アディショナルブースター』と『発光』で簡単に1回の衝突で8点出せるようになる。

『プラズマブースター』で4マス移動できるので、4 × 8 =32点。強い。

 

近づいて、『衝突』する。それだけで容易に『ルーラーグレーテル』は突破できる。

よって、

『プレシャスソード型』 <<(超えられない壁)<< 『ルーラーグレーテル型』< 『衝突型』

 

……そう考えていた時期が私にもありました。

 

トルネードの恐怖

実は『衝突』は簡単に止めることができる。

サプリメント『ヴァルキリーアイランド』から追加された新要素に『オブジェクトルール』がある。

戦闘マップ内に『オブジェクト』と呼ばれる障害物を設置するルールなのだが、『オブジェクト』にも様々な種類が存在し、個性豊かである。

そんな中に『トルネード』という『オブジェクト』がある。

『トルネード』の効果は下記の通りである。

このオブジェクトの周囲全方位1マスにいるキャラクターは、移動タイミングで移動を行う際、このオブジェクトの周囲全方位1マス以外のマスに移動できない。

要は移動を封じる効果である。

幸い(?)移動タイミングでの移動を制限するだけなので、『プラズマブースター』では移動ができる。しかし、通常の移動がなくなると、そもそも隣接するのが厳しい。

 

今回のルールでは、最短8マス離れた状態でゲームが始まる。

通常の移動が封じられている状態で、8マスも離れていると接敵までに2ラウンドはかかる。攻撃を始めるのが、あまりにも遅すぎる。

『トルネード』以外にも、バッドステータスで移動力が下がったりすると、途端にきつくなる。そもそも、相手が移動する武装を持っているだけで近づくのがしんどい。

 

つまるところ、『衝突型』は相手の構成に左右されやすい。苦手とする武装をひとつでも相手が装備していた場合、とたんに厳しくなる。(先ほど例に挙げた『トルネード』も武装1つで設置可能)

 

それでも、『ルーラーグレーテル』にダメージを通せる構成ではあるので、採用しようかと考えてはいた。

だが、まだあるはずだ。『ルーラーグレーテル』にダメージを与える方法は。

ルールブックを隅から隅までめくり、最終的に私が採用したのが『クロックグレーテル』である。

 

脳内メタゲームの果て

『プレシャスブラスター』も『ルーラーグレーテル』も『衝突型』も。

考えられたすべてを対策した、脳内メタゲームの終わり。

それこそ、この『クロックグレーテル』だ。

『クロックグレーテル』サンプルデータ

プリンセスコア:グレーテルポット

ウイングドライブ:サクラウイング

特技:フィールドオブルーラー、ガードモーション、タクティカルステップ    

ライト♠ アーミラリークロック
レフト♣ アーミラリークロック
トップス♡ ダブルバレルウイング

ボトムス♢

アドバンススラスター

バリエーション

ライト♠ アーミラリークロック
レフト♣ アーミラリークロック
トップス♡ ミラージュジャマー
ボトムス♢ シールドレイザー

『アーミラリークロック』を4個装備する。

それが私の答えであり、この機体のコンセプトである。

『アーミラリークロック』はカードを引くたびに、「相手に2点のダメージを与える」、「常時発動」の武装である。

『アーミラリークロック』が発生させる2点ダメージは、武装攻撃ではないので、『ルーラーグレーテル』の8点軽減を無視できる。

しかも、カードを引くだけでダメージを与えられるので、手札を消費せずに攻撃が行える。つまりは、手札を攻撃ではなく、回避に用いることができる。

 

運用方法としては、最初に『サクラウイング』を使用し、『アドバンススラスター』を3回発動し、カードを3回引く。

これにより、3 × 2 × 4 = 24点のダメージを誰かに与えることができる。

ダメージは他の環境機体に比べると控えめだが、射程が事実上無限だし、『フィールドオブルーラー』の効果を無視できるので、盾役ではなく攻撃役を直接攻撃することができる。

しかも、「手札を増やしながら」だ。

 

増やした手札は回避のために使ってもいいし、『シールドレイザー』で手札を捨てることで、ダメージを捨てた枚数分軽減し、捨てた枚数分誰かにダメージを与えられる。

 

一言でいうなら、「カードを引いてガン待ちするクソ機体」。

それが『クロックグレーテル』である。

これこそ、プリンセスウイングPvPを終わらせ、クソゲーにしてしまう最強の機体だと、ほくそ笑みつつ、私は布団に入った。その日はぐっすり眠れた。

 

ただ、PvP当日が楽しみだった。

早く、このクソ機体でクソゲーがしたい。お披露目したい。

ああ、楽しみだな……

 

実践編へ

ここまで述べたのは全て「私の脳内」での出来事である。

実際に、PvPの結果はどうなったのか。脳内メタゲームは正しかったのか。他のプレイヤーはどんな機体を持ってきたのか。プリンセスウイングPvPクソゲーだったのか。

 

PvPの内容とその総括は『実践編』(まだ書いてない)へ続く。

 

寝れるかもしれない音声作品5選

はじめに

音声作品なんて聞かない方が寝られると思う。

でも、私は毎日音声作品聞いて寝てるし、ベッドに入ってから寝付くまでに1~2時間かかるけど、不眠症だとは認めていない。そういう話だ。

 

 

今夜も癒して、お姉さん。~至れり尽くせり?甘えさせ上手なお姉さん~

 

「あ、お風呂あがったの?」

第一声を聞いた瞬間、脳裏に”””存在しない記憶”””を刻み込まれる術式作品。

実姉はいないし、近所のお姉さんなんて夢幻なのだが、間違いなく、そこに姉はいた。

 

ドライヤーをかける音、うしろを歩く姉の気配、頭を撫でられる感覚。

音しかないのに、五感すべてで「姉がいた思い出」を植え付けられる。

これは、幻術か妖術の類。あるいは言霊。

俺には姉がいた。そう思わせる圧倒的姉ボイス。

 

嘘だと思うなら、体験版だけでも聞いて欲しい。

電気を消して、深呼吸して、瞼を閉じれば。

「あ、お風呂あがったの?」

ほら、いるだろう。そこに。いるだろ。

俺にはいたんだ、姉が。姉さんがいたんだよ。姉さんが!嘘じゃない!おかしいのは世界の方だ!

 

さぁ、お前も弟になるんだよ。

 

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ぐっすり眠れる耳かきボイスν(ニュー)

 

色々あって海に落ち、クラゲに転生した妹に毒針の触手で耳かきをされる作品。

姉の次は、6年前に死別した妹がいるとかいう、謎に重い設定を植え付けられる。

 

作品自体はオーソドックスな睡眠導入作品で、消え入りそうな妹の囁き声と、水中の環境音がマッチしており、気を抜くと一瞬で寝てしまいそうになる。

 

つまるところ、深海の水圧と触手が体を包み込んでくれるのだが、要は布団にくるまると妙に落ち着く、あの感覚を味わえる。

 

何より、クラゲ妹の愛がデカい。海よりでデカく、深い。

「お兄ちゃん?」「ん…」「ふふっ」

そんな何気ない台詞の裏から、溢れんばかりの好き好きオーラを感じるのだ。

 

クラゲ妹に触手と愛で縛られて、身動きも取れずにそのままぶくぶくと水中に沈んでいく。これこそ、ASMR界のほんわか幸せヤンデレ

そんな1時間半。

 

って、1時間も水中にいたら当然死ぬんじゃないですかね?

と思った聡明なあなた。安心してください。

 

続編では、海の神様に蘇らせてもらえるので大丈夫です。

 

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【耳かきNo.1】唯一無二の最強耳かき音9時間

 

「No.1」「唯一無二」「最強」という強烈な三単語が並ぶタイトル。

あまりにも強気だ。だが、その辺のラーメン屋の「元祖」ぐらい雑でもある。

 

しかし、「最強」の名を背負っているのは伊達ではなく、中身も強烈だ。

なんとこの作品には「声」がない。マジで耳かきの音しかない。なのに重複無しで9時間ある。耳かきの音だけで9時間なのだ。

 

耳をかく音だけで、一日の1/3を持たせようと思う人間がどれほどいるのか。

だって、9時間って勤務時間より長いんだぜ?

会社に出て朝礼を聞きながら耳かきされて、食堂でランチを食べながら耳かきされて、眠くなる昼下がりにデスクでキーボードを叩きながら耳かきされて、夕方の会議に出ながら耳かきされて、退社のタイムカード切りながら耳かきされるのである。

実際にテレワークで聞きながら仕事したが、マジで一日持った。いかれてやがる。

 

ボリュームだけでなく、中身もこだわりに満ちた作品になっている。

耳かき音声の多くは、音の繰り返しで作られており、それだけ聞くと単調すぎる。だからこそ、声優の声を入れて場を持たせている。

だが、この作品には声がない。なのに、9時間きっちり持たせている。

飽きないように、同じような音の繰り返しはないし、適度なタイミングで少し変わった音を入れて、視聴者へのサービスも忘れていない。

決して、コピペではない、1秒1秒にこだわった耳かきの音。

 

正直、既にお腹いっぱいだが、この作品の一番の狂人ポイントが別にあり、それは、

「直筆便箋9枚.jpegである。

 

なんで音声作品にリアル便箋が出てくるのか。その指摘はもっともだが、私もわからない。

しかも、作品に出てくるキャラクターとかじゃなく、制作者の耳かき音声への熱量がつづられた文章だ。

 

読むだけで胃もたれしそうな「音声作品へのラブレター」。

愛とは狂気であり、狂気とは愛なのだ。

 

で、まぁ肝心の「睡眠」なんですけど、9時間もあればいつか寝れますよね?

 

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【勃起しながら寝れる】超密着添い寝~ドスケベ世話好きお姉さんによる布団の中でぬくぬく寝かしつけおまんこえっち~

 

勃起するか、寝るか。Bokki or Sleep。

布団にもぐった時に、たまに発生する「睡眠欲 vs 性欲」の果てなき戦いに、終止符を打ってくれる作品だ。

 

全編、囁きボイスで非常に静か。だからこそ、そのままなら寝れる。

だが、よく聞くとR-18なので普通にエロい。その気になれば、性欲を発散できる。

いつでも分岐できる二本の道をひたすらに歩き続けるのだ。

これほど、楽な道はない。

 

睡眠か性欲か。今晩私が選ぶのは?

悩んだ時はぜひ聞いて欲しい。

 

……だが、それでいいのか。

睡眠欲と性欲のどっちを取るかぐらい、自分の手で決めなくちゃいなけいんじゃないのか?

そうやって、ひとつ、またひとつと、判断を他者にゆだねるから、また一つ弱くなるんだ。

自分のことは自分で決める。それができなくて何が人間だ。

ほら、早くイヤホンを取れ。明日も仕事だろ?なら、分かるはずだ。

キミもそろそろ真実に気づく――いや認めるべきだ。

 

――――音声作品では寝られない。

 

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ひつじ、数えてあげるっ

耳元でひつじを数えてくれます。

それ以外でもそれ以上でもないです。

 

こういうのでいいんだよ、こういうので。何が勃起だよ。馬鹿じゃねぇの。

 

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終わりに

早く寝ましょう。睡眠は大事です。

 

 

 

2021年に遊んだエロゲ

洗脳アプリで高飛車なお嬢様を好き放題するシミュレーション

洗脳状態の女の子をマウスでお触りしながら堕とすSLG

初見時、マウスでイカせるのが大変で30分ぐらい真顔で乳首をクリックしてた。エロゲ版クッキークリッカーか?

 

とりあえず、乳首をつまんでぐりぐりすると謎の快感ゲージがたまる。がしかし、乳首だけをぐりぐりするのでは飽きるらしく、快感ゲージが下がる。

ならばとクリトリスを触ると、また快感ゲージが上昇。でも、飽きるので落ちていく。

すると始まるのが、乳首とクリトリスの往復ピンポンダッシュ

 

乳首くりくり

「あ、あっ♡」 快感ゲージ上昇!ヨシ!

クリトリスくりくり

「あ、あっ♡」 快感ゲージ上昇!ヨシ!

乳首くりくり

「あ、あっ♡ん…」 快感ゲージ……減少!?先生!これはいったい!?

 

女の子の快感よくわかんないよ…。イカせるのって大変なんだな…。

 

次に解放されるバイブがめっちゃありがたかった。もう、マウスをぐりぐりしなくていいんだ。自動化最高。マジ産業革命

 

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冥契のルペルカリア

妹狂信者にして誤字脱字王「ウグイスカグラ」の最新作。

ブランド4作目にしてようやく校正が仕事をしたのか、誤字脱字の山はなくなり、そこに現れたのは「妹」だった。

 

「この世で最も幸せなカップルは兄妹という二文字」

「お兄ちゃんは妹を愛する生物」

「遺伝子レベルから愛情を刻み付けられていた」

「この世は不完全だ。妹が兄を愛する生態系を知らない人が社会を作り上げてしまった」

 

怒涛のように「妹と兄は結ばれるべき」主張を述べられる。ライターの妹へのクソデカ感情を隠しきれていない。普通に怖いよ。

しかも最悪なのが、この兄弟愛が純粋ではなく、共依存であること。兄は妹に寄りかかり、妹は兄に巣くう。そして当然のようにずぶずぶと共倒れていく。お前のシナリオこんなんばっかだな!

 

文章もルクル節が全開でとにかく気持ち悪いポエム(誉め言葉)。

「私の処女膜が契約書。貴方の性器が判子」とかもうオエオエいいながら手を叩いていた。

紙一重でエロティックポエマーで済んでいるが、一歩間違えれば、ドン引き、悪寒が走る台詞と言い回しの連続。

というか、正直私も引いていたのだが、それでもなお「妹」への想いを書き連ねるので、「もうお前の勝ちでいいよ」となるしかない。もういっそのこと、そのままのお前でいてくれ。

 

公式HPには「かわいいヒロインたちとの青春」とかいう大嘘が書かれてて面白い。

というか、終わってから公式HPみると爽やか過ぎてすべてが嘘。

kagura.rdy.jp

 

流星ワールドアクター Badge&Dagger

投げっぱなしジャーマン検定1級の衣笠彰梧がライターの作品。

もはや、ネタバレにもならないが最後は「俺たちの戦いはこれからだ!」で終わる。

それでも、あんまり気にならなかったのはこれが続編かつミドルプライスだったからで、要はプレイする前から絶対に終わらないことが示唆されていたからだ。

本編ではなく、打ち切りEND上等のミドルプライスだったからこそ、ドラマの2時間スペシャルみたいなテンションでサクッと遊べて、なんなら最後にシナリオが投げ飛ばされるのが心地よくさえあった。

 

この調子で2年に1回ぐらいのペースでミドルプライスを特番感覚で出してくれると嬉しい。そんで最後は投げ飛ばしてくれ。

 

エロゲ界の相棒2時間スペシャル。そんな枠を狙えそう。需要は私です。

ソシャゲ版はコケそうだけど。

https://fanzagames-digination.com/heliodor/world-actor-bd/

 

創作彼女の恋愛公式

真っ当にラブコメで学園エロゲの王道作品。素直に今年一番面白かった。

 

「Theキャラゲーだよ!」みたいな雰囲気をバシバシ出しているのに、センターヒロインにとんでもねぇ爆弾が仕込まれていたりするが、この作品で触れたいのが「月見坂 桐葉」というキャラクター。

・自信家でプライドが高く、素直に好意を口にできない

・根が若干S寄りなので、主人公をからかうだけで好意を口にするまでいかない

・察しがよく、他のヒロインの恋心に気づくのでフォローに回りがち

と、負けヒロインの要素をおおよそ網羅している。

 

極めつけは「物語開始時点で既に主人公から好かれている」という条件持ち。

最初に勝っているなら、もうあとは負けるしかないんよ。

なんなら、途中で主人公から告白されるのにフッてしまう始末。そしてフラれたことをバネにして主人公が他のヒロインに告白するという、もはやフラれるために存在する舞台装置。

 

とらドラの「櫛枝 実乃梨」と「川嶋 亜美」の両属性を足すどころか、乗算してしまった負けヒロインの権化としか言いようがない。

恋愛漫画なら、間違いなく最終巻で「行きなさいよ。あの子のとこ。私はいいから」とか言って主人公の背中を押して一人校舎の隅で泣いている。俺も泣いてる。人気投票1位なのに。なんで?

 

でも、そんな女の子にもちゃんとルートがあるのがエロゲのいいところ。

ただ、その個別がどのルートもいまいち物足りないのが残念。

共通は面白いんだけどな、個別がもう一押し…って毎年言ってんな。最後までチョコたっぷりとはなかなか難しいものだなと感じるわけで。

 

話は変わるが、エッチシーンで一晩中セックスして疲れ果てた結果レイプ目になるの、天才だと思った。

 

<純愛>と<レイプ目>、交わらない二つが一つとなり、奇跡は起こる――

 

「純愛は好きだけど、優しいだけじゃ抜けない」というワガママ猫たちの需要をキャッチし応える、エロゲの鑑ですわ!はなまるですわ!

 

ainolinks.com

 

Monkeys!¡

ハイテンションラブコメディinエロゲ。

4コマ漫画のノリでひたすら短い漫才が繰り広げられては場面転換を繰り返す、独特の作品。

きらら漫画っぽいテイストに「ギャグマンガ日和」並みのテンションがぶち込まれているので、とにかく超特急。なんなら若干ボーボボ

怒涛のギャグの上から、家族の絆の感動物語がぶち込まれるのでもう情緒がわからない。こういう時、どういう顔すればいいのかわからないの。

 

ユキ√と硝子√は好きです。

 

harukaze-soft.com

 

ふゆから、くるる。

量子力学四季シリーズ最終作。SFミステリ百合エロゲ。

このシリーズの大ファンだったのでめっちゃくちゃ期待していた。そんでハードル上げ過ぎた。

 

予告の文章で最高に興奮していたが、なんか、こう本編はいまいち乗れなかった。

本編の内容もシリーズ最終作とあって今までの作品のアンサーにはなっているんだけど、それがいまいち好きになれなかった。

 

四季シリーズの好きなところは、「絶望的な状況下から怒涛の伏線回収でハッピーエンドに持っていく」あの流れだったので、世界の真実が明かされてからそのまま終わったのが物足りなかったのだと思う。

 

良くも悪くも、四季シリーズの総まとめで、過去作を参考文献にした論文という印象を受けてしまった。

なかなかシリーズものをまとめるというのは難しい。

とはいえ、終わってくれるのはいいものだ。ありがとうございました。

 

「宿題が終わったら嬉しいだろ?」

「テストが終わったら嬉しいだろ?」

「小説を読み終えたら快感だろ?」

「だったらどうして世界だけは終わったら嬉しくないんだ?」

 

www.silkysplus.jp

 

その他

「ハラショウ」とか「ユキイロサイン」とか、他にも色々遊んだけど、記憶に残ったのはこれぐらい。エロゲと分類すべきか微妙なので「月姫」はなし。

改めて去年のエロゲ見返すと「青写真」「ドーナドーナ」「nine」「さくレット」「ATRI」とか良作・傑作ぞろいなんで、2020年は特異点

 

終わりに

来年もよい物語と出会えますように。

 

プリンセスウイング(TRPG)のサンプルキャラクターを機動戦士ガンダム EXTREME VS風に紹介する

紺碧のシンデレラ

射撃 名称 弾数 威力 備考
特殊射撃 ソードウイング【展開】 - 6 手札補充
格闘CS 時限換装 1 - 1出撃1回のみの時限強化
格闘 名称 入力 弾数 威力 備考
通常格闘 ストライクソード - 7 移動
前格闘 コスモスブレイド - 5 手札補充
特殊格闘 アサルトレッグ - 8 大きく移動
BD格闘 タックル BD中N - 5 衝突可能
格闘派生 前派生 踏みつけ 各種格闘→♧ - 5 手札有利を作りつつ〆
射撃派生 ソードウイング追撃 各種格闘→♡ 6 打ち上げつつ、自己強化
時限換装中特殊格闘 ブラスティアフィンガー - 20 前方に突進。アーマーつき
WD 名称 弾数 威力 備考
WD ブルーウイング 1 - 3連撃。コマンドで変化する

概要

ごきげんよう。私が相手をしてあげるわ」
武装少女RPGプリンセスウイング』より、サンドリヨンに近接戦闘パッケージ「ソードウイング」を装備した白兵専用機体「紺碧のシンデレラ」が参戦。
各部に装着された刀剣と体当たりを仕掛けるビットによる多角的な格闘戦が可能。
 

横に前に動く特殊移動や1回限りの時限強化、ドローによる手札有利をつけやすく、キャンセルルートを駆使して凶悪な近接択を押し付ける高機動格闘機。

ドロー効率は良好で、各種特殊移動による接近も容易い。特射で手札有利をつけやすく、そこからの起き攻めも強力で近づきやすく近づいてからも強い。

時限換装後はさらに機動力が増し、ソードウイングと同時使用した際(通称「両解放」)の爆発力は全機体中トップクラス。

 

一方で、ソードウイングへの依存度が高く、同武装のリロード中は空気になりがち。時限換装も含めて、強化状態の使いどころはしっかりと見極める必要がある。
豊富な移動武装、良好なドロー効率のおかげで接近は容易い。相手に張り付きつつ、三種の強化状態(特射、時限換装、WD)を確実に活かしていくメリハリのある立ち回りが求められる。
 
勝利ポーズは剣を払って残心。敗北時にはソードウイングが煙を吹きつつ落下。

 

キャンセルルート

  • タックル→全格闘
  • 特射→N格、メイン
  • 全格闘→CS
  • CS→全格闘

 

射撃武器

【特殊射撃】ソードウイング・展開

[コマンド:♡][種別:A][威力:5][射程:1~2][回避:2]
「いきなさい」
背面から機体周囲に6つのビット(ソードウイング)を展開する。
ソードウイング展開中に各種格闘を追加使用することでドローが可能。セットプレイ時に手札有利を作れる。このソードウイング展開から仕掛ける接近択が凶悪であり、この武装こそが本機体の要。
強力であるがゆえに依存度も高いので、リロードには常に気を配る必要がある。

【格闘CS】時限換装

[コマンド:-][種別:-][威力:-][射程:-][回避:-]
「オーダーナンバーⅫ《サンドリヨン》、アクティブ」
プリンセスコアが蒼く発行し、武装を換装。強化状態へと移行する。
各種コマンドが強化され、機動力も大幅に向上。相手に要求する回避カードが増加し、ただでさえ強力な白兵武装が更なる脅威になる。
換装後は全格闘にキャンセル可能なので、強化状態から隙なく攻撃に移れる。
1出撃1回のみの時限強化のため使いどころには注意。敵機の下に潜り込んだ際には、換装をちらつかせつつ、確実に換装からのコンボを決めたい。
 

格闘

【通常格闘】ストライクソード

「逃がすとでも!」
前方へとダッシュしつつ、実大剣で切り込む2段格闘。
一段目のタックルにはアーマーがあり、衝突ダメージを受けない。前方へ大きく移動するので、特殊移動の1つとしても使用できる。
二段目の斬撃は威力・発生が良好で、ダメージを稼ぎつつ次の攻撃に移れる。通常形態では最も火力が出るので、近接時にはしっかりつ当てていきたい。
時限換装後は「ディバインセイバー」に変化し、ダメージ・発生ともに向上する。

【前格闘】コスモスブレイド

「落ちなさい」

輝く光刃を振り下ろしつつ落下する着地技。
技の隙は少なく、着地後のドローで手札有利がつく。本武装でダウンを取ってからソードウイング展開での起き攻めにつなげるのが本機体の基本パターン。

【特殊格闘】アサルトレッグ

「奔るわ」

ブーストを吹かしてレバー入力方向に大きく移動する突進武装。一段目は多段ヒットし、命中後はムーンサルトで蹴り上げる二段目に移行する。
一段目の突進はかなりの距離を移動してくれる。特殊移動として接敵にも使えるが、肉薄した状態では衝突による多段ヒットでそれなりのダメージが出る。
他の特殊移動武装と同じく、アーマーつきなので起き攻めにも使用できる。

【時限換装中特殊格闘】ブラスティアフィンガー

「粗暴なのは嫌いなのだけど!」

少し貯めた後、蒼く発光した右手を突き出して突進。ヒット時には相手を持ち上げ、爆発させる。ゴッドフィンガーと同じ挙動。
一段目のアーマーつき突進は手札効率が悪く、移動距離が長いと手札不利がついてしまう。各種格闘からキャンセル可能なのでコンボの〆につかうのがいいだろう。特殊移動始動からのコンボと相性がよく、特格→格CS→特格でお手軽に大ダメージが出せる。
武装中最も火力が高いので、時限換装中には必ず当てておきたいところ。
 

ウイングドライブ

【WD】ブルーウイング

「羽ばたくわよ、プリンセス!」
背面のウイングパッケージが大きく展開し、蒼い翼を広げる。
発動後のアクションフェイズ間、すべての武装が相互に三回までキャンセル可能になり、ダメージも大幅に増加する。
発動時にはドローがついており、少ない手札からもダメージを出せる切り札にふさわしいウイングドライブ。
時限強化と合わせて使うのか、分けて使うことで継戦能力を持たせるか。戦況を見極めて使い道を間違えないようにしたい。
 

戦術

分かりやすい近接アタッカーなので扱いは難しくない。特格で接敵し、ソードウイングを展開しセットプレイに移る。ダウンを取ったら、ソードウイングを展開して……を繰り返すのが基本。

ただ単にソードウイングからのコンボを決めているだけでは、他機体よりダメージが劣るので時限換装時のコンボは必ず当てるように。あるいは、ソードウイングからのコンボは躱そうとするとかなりの手札を要求するので、相手の手札を削り、僚機のサポートに徹するのも悪くない。

目玉である時限換装時には相手もロックを向けてくる。ダブロで手札を削られたくはないうえ、確実に換装コンボを決めるためにも、僚機に手札削りなどのサポートをお願いしておきたい。

強化状態の有無でメインアタッカーとサブアタッカーを切り替えつつ、僚機とうまく攻めと守りの足並みを揃えることができれば、12時の鐘と共に勝利を勝ち取るのも簡単だろう。

 

ウイングドライブ考察

  • レッドウイング
攻撃補正:+3 命中補正:+1
単発のダメージは向上するが、連続攻撃できる武装がないので他機体ほどは相性はよくない。既存のブルーウイングの方がよい。

 

  • イエローウイング
攻撃補正:+0 命中補正:+0
追加行動を得るウイングドライブ。即座に行動できるため、戦場の変化に対応しやすい。ブルーウイングよりは火力が落ちるが、ミリ残りを落としきるのに便利。

 

  • グリーンウイング
攻撃補正:+0 命中補正:+0
回避特化のウイングドライブ。イエロー、ブルーよりダメージが落ちるが、前線に立つのが本機体のみなら選択肢に入る。僚機のダメージが十分なら、グリーンで盾役を買って出るのも一興かもしれない。
 

僚機考察

豊富なドローで自衛力が高いアタッカーなので誰とでも横に並んで戦える。ただし、範囲攻撃を持たないので、マルチロック持ちの機体が僚機には欲しい。
高すぎる自衛力ゆえにロックが自身でなく僚機に向くことが多く、シンデレラ自身にもサポートする武装はないため、僚機にはある程度の自衛力を求めたいところ。
 
  • 翠緑のマッチ売り
パケ絵コンビ。マルチロックによる範囲攻撃、高い回避コストでの手札削りなどシンデレラが求める要素を高いレベルで満たす機体。パッケージで一緒に手を握り合ってるのは伊達ではなく、全機体の中でもトップクラスの相性。
 
ほぼすべての射撃武装が相互にキャンセル可能な中距離射撃機体。メイン連射による手札削りから、シンデレラの時限強化の流れでもよいし、逆にこちらがソードウイングで手札を削ってからの赤ずきんのゲロビでもよい。かなり前のめりにはなるが相性はいい。ただし、赤ずきん側に降りテクがなく、自衛力は皆無なので、しっかりとシンデレラがロックを集めるように。
 

外部リンク

 

コメント欄

  • ドライブ、ブルー一択じゃね? -- (名無しさん) 2021-09-27 22:42:46
  • BD格からの特格キャンセルは不可 -- (名無しさん) 2021-09-28 00:22:49
  • ↑↑というか、ブルーが強い。バイオレットさんぇ… -- (名無しさん) 2021-09-28 12:26:07
  • クアンタみたいな見た目から換装したらGガンで草。バリバリ殴るやん-- (名無しさん) 2021-09-28 18:19:31

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

元ネタ

r-r.arclight.co.jp

w.atwiki.jp

プリンセスウイング、面白いから買おう!

ワールドトリガー23巻p196-p197の2ページだけで半年はおかずに困らない

ワールドトリガーは毎回情報量ギチギチ、読むたびに再発見がある恐ろしい作品で、毎巻出るたびに一巻から読み直してもなお味の染み出るスルメを超えたスルメ作品なのだが、今月の新刊(23巻)は過去最高のスルメだった。

 

前巻で「B級ランク戦編」が終わり、23巻から新章が始まるわけだが、この「B級ランク戦」をスポーツ漫画で例えると「地区予選編」みたいなもので、ここから「全国大会編」が始まるかと私は思っていた。しかし、流石は常に読者を唸らせ続けるワールドトリガー、例の如く想像を裏切り、期待を超えてきた。

 

「B級ランク戦」では、13のチームが登場し50人近いキャラクターが団体戦で戦う。それぞれのチームに特色と固有の戦術があり、どのキャラクターも個性豊かなので、「あのチームとこのチームが戦ったらどうなるのか」「アイツとコイツが組んだらどうなるのか」など、番外の妄想をしているだけで無限に時間が潰せる。このようにキャラクターの行動・言動を想像でき、読者の脳内で妄想が破綻なく行えるぐらい、登場人物の設定と性格が作中で練りこまれているのがワールドトリガーの美点であり、特徴だ。だからこそ、読み直すたびにキャラクターへの理解が深まり、スルメのようにしゃぶり続けることができる。

 

 で、本題の新章なのだが、新章の幕開けとともに「B級ランク戦編」で登場した50近いキャラクターが集められ、「選抜試験」の実施が告知される。その試験内容は以下の通りだ。

今回の選抜試験は部隊の隊員を入れ替え、つまり『シャッフル』して行う 

『シャッフル』して行う…?それってつまりよ、「アイツとコイツが組んだらどうなるのか」っていう妄想の具現化では?

もうこの時点で私のテンションは有頂天であり、「まさしく夢にまでみたドリームマッチが本編で!?二次創作じゃない!?」と為す術もなくはしゃぐしかない。ソシャゲやファンゲームでよく見る「ファンサービスの番外編」が本編で行われるとかそりゃもうお祭りでしょ。スポーツ漫画とかで誰もが絶対に一度は考えたことのある「俺の考えた最強チーム」が本編で?実質テニプリの『最強チームを結成せよ!』だぜ?ヤバくないか?

しかも、ただシャッフルするだけでなく、任命された隊長が隊員を順番に指名する『ドラフト』形式でチームが構成されていくのが、これまた面白い。

「何故この隊長がここでこのキャラクターを指名したのか・しなかったのか」などは明言されず、読者の想像で補うしかないのだが、むしろそれがいい。前述した通り、ワールドトリガーは、キャラクターの設定・性格に対する練りこみは尋常ではないので、「なぜこんなドラフト結果になったのか」は余裕で想像でき、キャラクターが選択した理由も推察できる。

そのドラフト結果、つまりは最終的なチーム分けが描かれたのが「p196-p197」なのである。マジでこの名前の羅列だけで半年は妄想できる。無限に飯が食える。実際、天一のラーメン食いながら23巻読んでた。

 

しかも、ワールドトリガーの凄いところは、この露骨なファンサービス、或いはテコ入れと思われかねないドラフト式チームシャッフルに明確な理由が存在する。

この選抜試験、戦死者が出かねないガチの「戦場」に行くメンバーを決める試験なのだが、当然「戦場」では冷静に状況を見極め、戦闘力の強弱と能力で人間を采配する力が求められる。

ドラフトの最中に、最後まで選ばれずに残ってしまったキャラクターが「この売れ残っていく感じ。公開処刑じゃないですか」と言っているが、まさにそうである。

能力が低い、或いは状況(チーム)に合わない人間は選ばない。戦場に立つリーダーとして時には”冷酷”に取捨選択する能力を測るために、ドラフト式でチーム分けが行われたと推測できる。選ばれる側の隊員も、自らが戦力的にどこに位置するかを理解する効果もある。

物語的に意味を持ちつつも、読者にエンターテインメントを提供した選抜試験のチーム分けはまさに一挙両得の展開だった。他作品でもチームをシャッフルする展開はあるが、単行本の裏カバーまで人物描写を書き、本の隅々まで設定を入れ込んだワールドトリガーだからこそ、ドラフト結果だけ推察が捗り、盛り上がれたのだと思う。

 

このチーム分けで果たしてこれからどうなるのか。次の24巻を待つしかない。2021年秋発売予定なので、先の気になるこの状態で半年近く耐えねばならないのだが、このp196-p197があれば乗り切れる気がする。いややっぱ待ちきれねぇよ

 

秒速5㎝で消えて帰ってくる東野圭吾作品の女が出てくるエロゲ『月の彼方で逢いましょう』

小学生の時、性教育の授業でセックスを知った日の昼休みに校庭の木に登って枝に腰振ってたのが私だ。思えば、これが人生最初の黒歴史だった。

 

時は流れ数年後。中学生になった私は読書を嗜むようになり、少しは精神的に成長したわけだが、馬鹿なエロガキであるDNAとそのアイデンティティは易々と消えるものではなく、ふとした拍子に木に腰振った時の衝動が甦る。

 

東野圭吾の『ゲームの名は誘拐』を読んだ時にも、その”衝動”が甦った。

ゲームの名は誘拐』は狂言誘拐を題材にしたミステリー小説であり、加害者(誘拐する側)と被害者(誘拐される側)が結託して身代金を騙し取ろうとするストーリーだ。

ゲームのような駆け引きやら頭脳戦が同作の魅力で、先の読めないドキドキ感に満ちた作品なのだが、そんなことよりも私の脳裏にガムの如くこびりつき続けているシーンがある。

 

そう、車内でのベッドシーンである。

約2ページに渡って描かれるシーンのほとんどは主人公(男)の独白であり、今読み返すとそこまでエロティックな感じはしない。

が、当時中学生の私にはそれはもうとんでもねぇ衝撃だった。

やたら狭い車内で抱き合う男女というシチュエーション。前ページまでビジネスライクな付き合いだったのに急に肉欲的になるギャップ。あのシーンが後の性癖構築に大きな影響を与えたのは言うまでもない。東野圭吾の女は私を狂わした。

 

またまた時は流れ十数年。大人になった私はエロゲを嗜むようになり、少しは精神的に成長した……とは言い切れないが、ともかくエロゲをしている。

ゲームの名は誘拐』なんてタイトルは既に記憶の彼方へ消え、平穏な生活を過ごしていたある日。突如として、あの「東野圭吾の女」は「月の彼方」から蘇ったのだ。

 

そのエロゲの名は『月の彼方で逢いましょう』。

一見キャラゲーにしか見えないこの作品に「東野圭吾の女」が潜んでいるなぞ、プレイ前の私は気づきもしなかった――

『月の彼方で逢いましょう(つきかな)』オフィシャルサイト

 

*ここからは『月の彼方で逢いましょう』のネタバレが多分に含まれます。

 

 

 

『月の彼方で逢いましょう』(以降『つきかな』)は「高校生編」と「社会人編」の二部構成になっている。高校生編ではエロゲらしく先輩後輩ロリと多様な美少女に囲まれつつ青春を謳歌するわけだが、そのうちの1人に「新谷灯華」という名前のヒロインが存在する。

「灯華」は転校生+不良学生+一匹狼の属性を併せ持ち、会話の節々に家族との不仲と闇を匂わせる、明らかに”何かある”系ヒロインの王道だ。(しかも「好物:モンエナ」で「血液型:知らない」とか完全にやってますよこれは)

 

しかし、ロンリーウルフな彼女も主人公「黒野奏汰」との交流を通して徐々に柔らかくなり、恋仲に発展していくかにみえたその時―― 

突如、彼女は主人公に別れを告げてくる。

場面は夏の夕暮れ。線路を挟んだ遮断機の向こう側にいる灯華に向かって主人公は叫ぶものの、列車が過ぎ去った後には誰もいなかったのだ。

もう完全に秒速5センチメートルで、脳内には「いつでも探しているよ~どっかに君の姿を~」と歌いだす山崎まさよしたちの大合唱だった。

 

そんな「灯華」との突然すぎる別れを経て、物語は後半「社会人編」へと突入する。

主人公「黒野」は社会人となり忙しい毎日を過ごしていたが、やはり「灯華」のことが忘れられずにいた。

「向かいのホーム、路地裏の窓、こんなことにいるはずないのに~」まさしくこんな感じである。これには山崎まさよし(脳内)も私もにっこりだった。

 

しかし、物語は「過去と通信できるスマホ」の登場で大きく動き出す。

なんやかんやあって、このスマホの影響で過去の改変が起き、主人公(過去)は灯華との秒速5センチメートルENDを回避し、遂に彼女の秘密を知ることになる。

ここから作品の雰囲気が一気に変わっていく。

先に言っておくと、私はこの灯華√を最後にプレイしており、他の√は「泣きゲー」「キャラゲー」のノリだったので、灯華√もなんだかんだキャラゲーの枠内だろうと思っていた。

 

……のだが、そんなことはなかった。

彼女の口から語られる「計画」「復讐」というワード、マンションの自室に貼られた「新聞の切り抜き」。明らかに他ヒロインとは一線を画していた。

明け方の街、桜木町、旅先の店、新聞の隅。そんな”淡い青春”に「灯華」がいるはずもない。彼女がいたのは「火曜サスペンス劇場」か「金曜ロードショー」だったのだから。山崎まさよし(脳内)も困惑しつつ、「セロリの方がよかった?」みたいな顔になる。

 

話が進むにつれて恋愛描写よりも「計画」のために準備を進める男女二人の描写が増えてきていき、この先どうなるのか、明らかに不安材料しかない「復讐」は成功するのか。手に汗握るサスペンスが展開され――ってこれエロゲだよな?ToneWorksだよな?

 

困惑を抱きつつも、私は妙な既視感を覚えていた。この雰囲気、どこかで見たことがある。遠いどこかで。あれはなんだったか。

一方で話は進み、エロゲなので当然灯華のとセックスシーンが始まる。

そこで遂に私の既視感は像を結び出す。

下半身で発生した信号が脳の海馬を刺激し、記憶が甦る――

 

「『ゲームの名は誘拐』」

彼女こそが「東野圭吾の女」だったのだ。

共犯関係を経て純愛へと至る。よくあるストーリーラインではあるが、私は灯華を見て『ゲームの名は誘拐』という作品が浮かび、彼女にピタリとハマった。

 

こうして、灯華の秘密は明かされ、復讐計画の準備は進み、私の既視感も解消し、物語はクライマックスへと向かっていく。

銃を携え、二人で廃墟と化した灯台に向かうあたりはもう2時間ドラマのラスト30分のそれだった。ここから果たして二人は復讐を果たせるのか!変わってしまう過去により何が起きるのか!答えはCMの後!

 

といった感じで、灯華√の話を終えたいと思う。

そしてここまで語っといてなんだが、本作を好きな√順に並べると、灯華√は下の方である。しかしながら、私が一番衝撃を受け、忘れられないのはこの灯華√なのである。

他の√は「泣きゲー」「キャラゲー」だといったが、『つきかな』の7人のヒロインはそれぞれシナリオライターが異なるので、「キャラゲー」といっても√ごとに違った雰囲気が味わえる。

この「オムニバス形式」ともいうべき、ピザのハーフ&ハーフ感が本作の魅力だと思う。灯華という金ローの女までもを内包した『つきかな』、「多様なニーズにお応えしました」と言わんばかりの作品だった。

 

アルケミアストラグルのGMをした感想【現代錬金術TRPGアルケミア・ストラグル】

「現代錬金術TRPGアルケミア・ストラグル」のAmazonレビューをみると、怒りに満ちた文章で星1がつけられたレビュー1件しかない(20201230時点)。

そのレビューワーも、ルールブックを読んだ段階でプレイするのを諦めたらしく、実際にプレイした感想はなかった。

 

なので、実際に私がアルケミアストラグルのGMをした感想を書いておこうと思う。

ルールブック付属のサンプルシナリオを用いて、友人PL4人(GM含め初プレイ)とセッションを行った。気心の知れた中でワイワイと楽しくセッションは進み、感想戦では「楽しかった」「GM、ありがとう」とPLから言ってもらえたので、恐らく正常にアルケミアストラグルをプレイできたと思われる。

 

ただ、セッションを終えたPLの一人が言った。

「これはTRPG界のクソゲーオブザイヤー」

 

私はその言葉を否定できなかった。

感想を書くと言ったが、ここからは「”年末の魔物”アルケミアストラグル」の「気になった」ポイントを書き連ねる。別に悪いところだけではなく、後半にはよかったと思う点も書いた。

 

1.スキルの効果文に主語がない

もし、皆さんの手元に(アルケミアストラグル以外の)ルールブックがあるなら、スキルの効果文を確認してほしい。そこには必ず「誰かが」「あなたが」「対象が」などの『主語』が存在するはずだ。

しかし、アルケミアストラグルの効果文には『主語』がない。

アルケミアストラグルのルールブックは誤字と脱字にまみれているが、最大の脱字は『主語』である。『主語』がないせいで、とにかく読みづらい。

対象:自身

効果:攻撃のロールダイスを「-3D」する。

上記のように主語がない。

「まぁ別に主語ぐらいなくても分かるじゃないか」と思うかも知れないが、上の例だと、「自身が行う攻撃のダイスをー3dする」のか「自身が受ける攻撃のダイスをー3dする」のか不明である。

察しのよい方は「自分の攻撃のダイス減るのはおかしいから、これは受けるダメージ減らすスキルでしょ」と気づくと思うが、恐らくその通りである。

確かに主語はなくてもスキルの意味は理解できる。

だが、待って欲しい。

なんで、スキル1つ読むのに行間を考えたり、意味を推察しなくちゃいけないのか。

意味をはき違えないように厳密にかかれたのが、『ルールブック』じゃないのか。

複雑なスキルになると、主語のない効果文は難解になり、さらに誤字と脱字と表記ゆれが大量に混入してくるともう訳が分からない。

それでも、PLたちと笑い合いながら「こういう意味じゃないか」と考えながら、スキルを読み、ほとんどの意味は理解できた。人間ってすげぇや。

とにかくアルケミアストラグルの文章は「推察」することを要求してくる。

*ちなみにちゃんと「対象が」と効果文に主語があるスキルはいくつか存在し、すべてに主語がないわけでない。全体の約8割のスキルに主語はなく、あえて主語をぬいているわけじゃなく、単に脱字している可能性が高い。

2.説明のないルール用語が突如出てくる

効果:この攻撃は、例外的にサポート状態でのみ行うことができる。

『サポート状態』ってなんだよ。知らないよ。助けてくれ。

とりあえず、冷静に索引をみるが『サポート』すら見つからない。ルールブックを読み返すが、サポート状態という単語はスキルの効果文以外にない(誰か見つけたら教えてください)。

だが、アルケミアストラグルのルールブックを読んだ方なら「サポート状態ってバックアップを選んだキャラクターじゃない?」と気づく。

恐らく、その通りである。知らない単語が出てきても、スキルの意味は理解できる。

……そう、アルケミアストラグルの文章は「推察」することを要求してくる。

ちなみに、Amazonレビューで「DMってなんだよ」と言われているが、これは『ダメージ』の略であり、ルールブックに明確に記載されている(p60)。ただし、索引に『ダメージ』も『DM』もない。

そもそも、なんでダメージをわざわざ略語のDMで表記しているかは分からない。分からないのは、きっと「推察」が足りないのだろう。

3.誤字と脱字、表記揺れ、用語の混合

スキルは13ページにわたり書かれているが、恐らくすべてのページにエラッタかFAQが存在する。まだ公式HPにはエラッタは追加されてないけど(20201230現在)。

 

種別は『アタック』なのにどうしてタイプは『防(御)』なの?(同様のミスが少なくとも4件) 効果文ではコストが「0/9」なのにコストの欄は「5」なの?どっちを信じればいいの?「DMを与える」って効果だけど「対象:ー」って何?単体なの?それとも複数体攻撃なの?主語どころか目的語まで消えないでよ!(同様のミスが少なくとも3件)「ロールダイス」「攻撃ロールダイス」「攻撃のロールダイス」どれが正しいの?同じ意味なの?「術のストック」かと思えば、単に「ストック」になったり…。わっかんないよ、わっかんない!「常時」なのにどうして「タイミング:ロール後」なの?「無効化されない効果を無効化する」ってカッコいいけど、何?考えれば分かるって?そうだけど!?「サポート状態」と「バックアップを選んだPC」って何が違うの?「ゲージ」って何?また急に索引にも本文にもどこにもない言葉を出さないでよ!たぶん「属性=ゲージ」だよね?「ゲージ」って書いて「属性」って読ませないでよ!「そのキャラの」じゃなくて「対象の」って書いてよ!かと思えば次のページで「そのキャラの」じゃなくて「対象の」って書けてるじゃん!?わっかんない、わっかんない!アルケミアストラグルくんの言ってること全然分かんない!主語のある文章で語ってよ!お願いだから、私の分かる言葉で話してよ!

 

*PLたちと相談しながら、およそすべてのスキルの意味は解釈できました。

[追記]

対象「-」の場合は単体攻撃になります(p75)。私が見逃していました。申し訳ありません。

 4.キャラクターシートの謎

アルケミアストラグルのキャラクターシートにはスキル(錬金術)の情報を記入する部分がある。他TRPG作品でも、キャラクターシートにスキルの情報を書くのは当然だ。

アルケミアストラグルのキャラクターシートに記入できるスキルの情報は以下の3つだ。

・種別

・解説(フレーバー)

・条件(ほぼフレーバー)

以上、3つだ。そう、以上だ。

スキルの「効果」と「コスト」はどこに書くんですか?

キャラクターシートまで壊れてるのかよ、このゲーム。

テストプレイしたら気づくだろ。なんで、どうして。分からない。書く場所ないじゃん。全然ないじゃんwww

「スキルの効果を書くところがどこにもない」

……まぁ流石にそんなことはなく、単にそれはキャラクターシートではなく、別のシートにあるのだ。

セッションシートにスキルの「効果」を書く。

は?どういうことだ…

この辺で気が狂いそうになってきた。

TRPGプレイヤーの方には「セッションシート」というと、「(FEAR作品などでみられる)行動値とかPC名を書くGMが管理するシート」だが、アルケミアストラグルではセッションシートには「スキルの効果」と「消耗エリクサーとコスト(=リソース)」を記入できる。

要は「(アルケミアストラグルの)セッションシート=(FEARの)レコードシート」である。

レコードシートがセッションシートって書かれているのは誤字なのか、仕様なのか。私にはわからない。

ともかく、セッションシートつまりはレコードシートにスキルの効果を書くのだ。

だとしても、キャラクターシートにスキルの効果欄がないのおかしくね?

なんでレコードシート???レコードシートってセッションごとに捨てない?違うの?

待てよ、そもそもセッションシートってなんだ?索引助けて…よかった…p159にある…ってこれセッションシートのブランクじゃねぇか!説明はどこ!?

もし、手元に(アルケミアストラグル以外の)ルールブックがあるなら、キャラクター作成の項目を見て欲しい。キャラクタシートの画像と共に、シートのどこに何を書けばいいのか説明してくれているはずだ。

アルケミアストラグルにはそれがない。

確かにキャラクターシートの説明なんてなくても分かる。

「推察」すれば、「このゲームはセッションシートを捨てちゃダメなんだな、キャラクターシートと併用しなきゃいけないんだ」と分かる。

いやでも、キャラクターシートにスキルの効果書けばよくないか?

分からない。何も。アルケミアストラグル…お前は一体。

 5.サンプルキャラクターの利便性が皆無

この項目を見て「サンプルキャラクターが弱すぎるとかでしょ?」と思った方。

「推察」が足りません。

まず、(アルケミアストラグル以外の)TRPG作品でサンプルキャラクターを使ってセッションするなら、まず「サンプルキャラクターのデータが書いてあるページをコピー」するか「公式のpdfをダウンロードして印刷」するかして、PLに配ると思う。

アルケミアストラグルはそれができない。

まず、公式HPにサンプルキャラクターのpdfがない。これは想定内だった。(ちなみに20201230現在、公式HPのダウンロードページは更地で何もない。当然エラッタもFAQもない。まるで発売日と同時に公式HPを更地にする一昔前のタチの悪いエロゲみたいだ)

じゃあ、ルールブック記載のサンプルキャラクターを直接コピーするかと思ったが、そこで手が止まった。

アルケミアストラグルのサンプルキャラクターは習得しているスキルの「名称」しか書かれてない。スキル名が羅列してあるだけだ。参照ページもない。

つまり、そのスキル名を元にルールブックから該当するスキルを探して、主語のない効果文を「セッションシート」に書き写す作業が要る。正直、面倒くさい。

一方でこういう意見もあるだろう。

「書き写すぐらいGMかプレイヤーの手でやれよ」

確かにそう思う。だが、今まで遊んできた「商業作品」のサンプルキャラクターはちゃんとキャラクターシートにスキルの効果が書いてあった。

それは当然のことだと思っていた。でも、そうじゃなかった。

そうじゃないんだ。

 6.意図は分かるが面倒なルール

GMが「今回このルールは採用しません」と宣言してPLが納得すれば、別に「面倒」と感じたルールは無視すればいい。だから、この項目の以下の文は無視していい。

でも、書きたくなったので書く。かなり好き嫌いの話になる。

「攻撃するか、支援に回るか、どの対象を攻撃するか相談できない」

所謂、コマンダー問題(指示厨)への対策として用意されたであろうルール。でも、わざわざルールで定義する必要はあるのだろうか。まぁこれは単に私が戦闘中に作戦会議するのが好きだからなのはあるか。好き嫌いということで。

情報項目はコピペせず、かならずロールプレイで伝えること

ロールプレイを促進するためのルールだと思う。でも、一旦文章かコピペで情報項目を見せて、それからロールプレイした方がコミュニケーションエラーが少ないと思う。

情報を一字一句読み上げるのも禁止だし、ロールプレイで伝えると、必ず情報漏れが発生する。それがデザイナーの狙いで、ロールプレイで伝える醍醐味かもしれないが、私は楽しいとは思わない。

今回のセッションでは、「コピペ禁止」でやってみて実際それなりに盛り上がったが、PLからは「伝言ゲームじゃないんだから」と言われて、私もそう思った。

 7.戦闘システムが煩雑

アルケミアストラグルの戦闘面の煩雑さは「コスト管理」にある。

簡単にいうと、「HPが3つ」「MPが6つ」存在する。リソースとなる数値が合計9種あり、特に「MP(コスト)」の管理が大変。

まず、アルケミアストラグルのスキル使用にはコストが必要であり、6面サイコロを振って出た出目に対応したコストがもらえる(1~6の6種)。ステラナイツ、マギカロギア、神我狩など、ダイスの出目をコストにするシステムは今までたくさんある。

「そんなに煩雑じゃないじゃん」と思うかも知れないが、アルケミアストラグルが他のシステムと一線を画すのは、その圧倒的ダイス数である。

「戦闘開始時に18d+ラウンド開始時に6d+バックアップで6d」の合計「30d」振る

最大30dの6面ダイスを振り、「1の出目は〇個、2の出目は〇個…」と各PCとGMがそれぞれやるのは面倒だし、オフセならダイスが足りない。

しかも、スキルによってコストの値が上下し、当然コストは次のラウンドに持ち越されるので、数値でコストを管理する必要がある。実質MPである。

ダイスをたくさん振って楽しいのはダメージが出るからであって、煩雑なコストがたくさん出ても困る。

なんなら、こんなにダイス振らなくても、スキルのコストを全体的に落とせば、10dぐらいで済むんじゃないですかね…。

 8.錬金術師ってなんだよ

ルールブックp10には錬金術師について次のように記されている。

厳密な定義としては「エリクシル細胞」が活性化している人間のことを錬金術師と呼びます。

「エリクシル細胞」とは、「エリクサー」を生成する細胞らしい。

「……ん?これ錬金術師か?ミュータントとか、異能者じゃない?」

と私は最初思った。細胞って単語が悪い。正直、世界観なんて人の好みの話なんだけど、読み進めるうちに「錬金術師が分からなくっていく」。

なんなら「一見すると魔法と大差ありません(p6)」と書かれている。確かに私も「錬金術と魔法の違い」なんて答えられないし、錬金術師らしさってなんだよって今も考えている。なんだろうな、錬金術って。

この辺りまではまだそこまで気にならないし、ここまでの指摘も重箱の隅をつつくようなものだが、サンプルシナリオを読んで、もう完全に錬金術が分からなくなった。

サンプルシナリオのボスが習得しているスキルを以下に並べる。

アルケミア格闘術、ゲリラ戦法、携行型CIWS、零距離爆破、爆撃

ただの重火器テロリストじゃねぇか…。錬金術師同士の熱い魔術合戦はどこへ…。

とまぁ思うが、ここは演出の見せ所。持っている重火器や爆弾はその場で錬成する演出を挟むことで錬金術師に見えてくる(攻撃の演出についてはシナリオに記載がない)。

確かに「ローブ被って杖構えた白髭のおっさん」とかいうコテコテの魔法使いは「現代の」錬金術師っぽくないので、重火器構えたテロリストこそが現代の錬金術師なのかもしれない。

じゃ、ボスの取り巻き(モブ)はどんな奴らかな?

護衛狙撃兵、装甲戦車、起爆装置ゴーレム(すべて原文ママ

戦車に狙撃兵って、やっぱテロリスト集団じゃねぇか…。

せめて「狙撃兵」は「魔導銃」とかそういう単語でごまかしてくれよ。「爆弾魔(ボス)、狙撃兵、戦車、ゴーレム」が並んでゴーレムが一番浮いてるのおかしいだろ、このゲーム錬金術TRPGだよな、なんでゴーレムが浮いちゃうんだよ。お前が一番自然であってくれよ。

あと、シナリオの途中でPCたちが敵組織に襲われるシーンがあるんですけども。

サブマシンガン」で。

錬金術使ってくれよ。

……とめっちゃ細かい文句言いましたけど、銃やら戦車が錬金術でできてるってのは分かるんですよ。でも、私はなんかこう…魔術的な、いや錬金術的なバトルを…いや、これも錬金術なのかな。モノ作ってるし。くっそわかんねぇ。錬金術ってなんだ?らしさってなんだ?答えてくれよ、アルケミアストラグル!

 9.サンプルシナリオのPC4

アルケミアストラグルでは、各PCには「他人に話せない自分(PC)の情報」が用意されている。つまりはシノビガミやインセインの秘密、ダブルクロスやN◎VAのダブルハンドアウト、リヴァースハンドアウトである。

当然、サンプルシナリオにはPCが4人いてそれぞれに秘密がある。

あるPCには秘密が19行もあるのに別のPCには5行しかなく(しかもフォントサイズが違う)と、分量の非常にバランスが悪いが、そんなことは些末なことだった。

そう、PC4の秘密には度肝を抜かれた。行数なんか、もはやどうでもいい。

ぜひとも、アルケミアストラグルを購入し、貴方自身の目で読んで欲しい。

今回のセッションでPC4を担当したPLは「これやるの?」と真顔になっていた。それでも、終わりごろには「楽しかったぜ!」と言っていたので大丈夫。

アルケミアストラグルを購入し、貴方自身の目で見て欲しい。

俺もやったんだからさ。

10.ゲームバランス

思い返したけど、そんな悪くはないかもしれない。いや、もう頭がわけわからなくなってきてるんだけども。

ただ、「リベリオンズギルド」の「錬金術師殺し」の性能が頭一つ抜き出てておかしいので、もしもPvPをするならこのスキルは禁止した方がいい。一回でもプレイしたなら、これの異常性に気づけるレベルで強い。

エネミーはしっかりと作られており、PvPではなく、協力型をやるなら、いいバランスのゲームになっていると思う。たぶん。

 11.組織間の対立

 アルケミアストラグルには大きく6つの組織があり、それぞれに「穏健派」と「過激派」がいる。

つまりは、どの組織もエネミーになりえて、PCにもなりえる。しかも、組織内部での対立なども描けるので、「異能バトル要素×組織間の対立」をやるならぴったりのゲームかもしれない。

組織の設定は割と好き。

12.情報の扱いで面白いルール

「そのシーンに登場してないと見れない情報が別にある」

「自分の秘密を調査しにきたPCに対して妨害もできる」 

この2つは面白いルールだと思った。詳細はアルケミアストラグルを買って読んでみてください。面白いです。

13.成長ルールがない

もうさ。「成長がない」なんて些末なことじゃないか?

14.表紙

表紙がカッコいい。

表紙が、カッコいい!

表紙が…カッコいい!

15.デザイナーのあとがき

アルケミアストラグルのあとがきに注目すべき一文がある。

そしてこの基幹システムが同じシステム「現代感傷TRPG 願望色の存在証明」が2021年1月に発売予定です。

「この基幹システムが同じシステム」じゃなくて「基幹のシステムが同じ」でよくないかという日本語の指摘は置いておいて。(ちなみに「現代感傷TRPG」は正しくは「現代感傷エクソシストTRPG」であり、脱字している)

よく見て欲しい。

2021年1月に発売です。

アルケミアストラグルの出版日は?

2020年12月27日

ん?この人、2カ月連続でルールブックの作製をしてるのか…。

これがどれぐらい忙しいのか、私には分からないんですけど、まぁ次の作品が来月に控えてるなら、アルケミアストラグルの校正やチェックは甘くなるのも分かる気がする。なるほど。それでこの誤字と脱字の多さなんですかね?

*すべて推察ですが

 [追記]

デザイナーと書きましたが、上記の文は監修を担当した「小田ヨシキ」氏のあとがきです。ただ、あとがき内で「ゲームシステム面を担当した」と書かれていたので、デザイナーと書きましたが、誤解が招く気がするので追記しておきます。

現代錬金術TRPGアルケミア・ストラグル 著:乃継アラタ 監修:小田ヨシキ

現代感傷エクソシストTRPG 願望色の存在証明 著:藤本ふらんく 監修:小田ヨシキ

最後に

エラッタ、待ってます。

 

(以下、更地のサポートページへのリンク)

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